（ドクター用）

QT延長や心室性不整脈を起こす恐れがあることから、添付文書にも不整脈を有する、あるいは不整脈を起こしやすい状態の患者に投与する場合には、投与開始前に心電図検査等を行い、患者の心血管系の状態に注意する旨の記載がある。

加えて、ベタニスはCYP2D6を阻害する作用を持つため、同代謝酵素で代謝されるタンボコールとプロノンの血中濃度が上昇する恐れがあることから、これらの薬剤と併用禁忌となっている。

更に、空腹時の服用により血中濃度が上昇するため食後投与であること、動物実験で胎児への異常がみられたため妊婦・授乳婦は禁忌となっていること、生殖可能な年齢の患者には投与をできる限り避けるよう警告が記載されている点にも留意が必要。

・持続性心房細動や頻脈性（脈拍数が増加するタイプ）の不整脈を改善。
　心臓の血管を広げて血流量を増やすことにより狭心症の症状を改善。
・通常、持続性心房細動、頻脈性不整脈（心室性）、狭心症の治療に用いられる
・持続性心房細動：通常、成人は1回1錠（主成分として50mg）を1日2回から服用を開始し、効果が不十　分な場合は1日量で2回に分けて4錠（200mg）まで増量されるが、年齢・症状により適宜減量される。
　頻脈性不整脈（心室性）、狭心症：通常、成人は1回2錠（主成分として100mg）を1日2回服用する。