咳喘息

空咳が続いたらそれは咳喘息かも!原因や治療法

https://medicalnote.jp/contents/161019-002-JD

・2週間以上続く空咳はもしかすると「咳喘息」かもしれません。

・風邪と併発することが多く、風邪を引いたあとに空咳だけ続く場合は咳喘息が疑れます。

・何らかのアレルギーを持つ方が咳喘息になりやすいとも言われています。

・症状はしつこく続く空咳と喉のイガイガした感じ、夜中や朝方の激しい咳などがあります。

・治療をせずに放っておくと3割が本格的な喘息に移行すると言われています。

ただの咳だと放置せずに2~3週間以上咳が続いたら医療機関の受診をおすすめしす。

・咳喘息はアレルギー反応によって気道に炎症を起こし、咳を誘発する病気です。

従って、もともと何らかのアレルギーを持つ方がなりやすいという特徴がありま

す。

もしアレルギーを持っている方で風邪のあとなどに空咳だけが続くようであれば、咳喘息の可能性があります。

 

咳喘息の診断

1 喘鳴を伴わない咳(空咳)が8週間以上続く

2 喘鳴や呼吸困難の生じる喘息にかかったことがない

3 8週間以内に風邪にかかっていない

4 気道が過敏になっている

5 胸部レントゲンで異常がない

6 気管支拡張薬が有効である

7 アレルギー物質に反応して咳が出る

すべてを満たすと咳喘息と判断されます。

「喘鳴を伴わない咳(空咳)が8週間以上続く」「気管支拡張薬が有効である」の2点が当てはまることで簡易的に診断する場合もあります。

 

・咳喘息は適切な治療を受ければ予後良好で、3か月から半年程度の治療で終了します。

 

 咳喘息 (その1)1/2

http://wellfrog.exblog.jp/7479829/

 

咳喘息 (その2)2/2

http://wellfrog.exblog.jp/7489116/

 

 

(要ログイン)

・「咳嗽・喀痰の診療ガイドライン2019」が出た2019年9月現在、咳喘息に用いられる吸入ステロイド薬(ICS)+長時間作用型β2刺激薬(LABA)、あるいはICS単剤には以下のものがある。

ICS+LABA vs. ICS単剤

・まず、咳喘息治療の中心は中~高用量のICSとなる。

そのため、一般的な体格の成人であればアドエア100ディスカスでは初期治療としてはICS不足で250または500を選択すべきで、同様にシムビコートタービュヘイラーでは1回1吸入ではICS不足で、1回2吸入はすべきと考えられる。

 

・LABAを足すべきかどうかに関して明確な決まりはなく、ガイドラインでも「必要に応じて」という記載になっている。長引く咳で受診する患者はQOLがそれなりに低下していることが多く、一般的にはLABAを早期からICSに併用する。

ただし、振戦や動悸、不整脈などの副作用には注意が必要で、長期的には心血管イベントが増加する可能性も指摘されているため、ICS単独で管理できそうならばLABAを漫然と続けないように注意する。

 

ドライパウダー vs. エアゾール

・1日1回製剤を患者が希望すればレルベア、アニュイティ、オルベスコあたりを選ぶ、妊娠中であれば妊婦でのエビデンスの多いパルミコートにする、日中の追加吸入がしたければ発作治療薬も兼ねたシムビコートにする、咽頭違和感があるようであればキュバールやフルティフォームなどpMDIにする

β2刺激薬単剤は許容される?

・β2刺激薬の反応性を確認するための使用であれば問題ないが、メプチン(一般名プロカテロール)、サルタノール(サルブタモール)、セレベント(サルメテロール)、ホクナリンテープ(ツロブテロール貼付剤)といったβ2刺激薬をICS抜きで使用することは現在は推奨されない。

「喘息予防・管理ガイドライン2018」までは、軽い喘息症状が月に1回未満しか生じない場合は治療ステップ1として、原則的に長期管理薬なしでSABA(短時間作用性β2刺激薬)を頓用する旨が記載されていた。

 

・しかし、喘息管理指針を示す国際機関GINAが、2019年の発表で、治療ステップ1からICSを中心に使用するよう改訂した。

SABAのみでは気道炎症を抑制できず、患者がSABAに頼りがちになって気道リモデリングが進んでしまうという事態を鑑みた判断だ。

今後、世界的にもSABAのみを処方することは許容されなくなっていくものと思われる。