手足口病

主に夏から秋に流行するウイルス(エンテロウイルスやコクサッキーウイルス)による感染症です。

かかっている人との接触やくしゃみなどの飛沫、便などによって感染します。

原因として複数のウイルスがあるために、何回でも感染することがあります。

病名の通り、口の中や手足に発疹や小さい水ぶくれが現れますが、手足の一部ということもあります。

発熱はあっても高くはなりません。

(約3分の1で発熱します。つまり無熱のケースも結構あるということです

4歳以下の乳幼児に多く発症しますが、自然に軽快しほとんどが経過も良好です。

近年は2年おきに流行しています。

一度感染すると免疫ができて再感染しにくくなります。

免疫を持たない1歳以下を中心に流行します。

また症状がでない感染者もおり(不顕性感染)、知らないうちにウイルスを広める場合があります。

 

 

症状・合併症

潜伏期間は4~6日です。

3分の1程度に軽度の発熱がみられます。

口の奥に数ミリぐらいの小さい水をもったぶつぶつが生じ、破れて口内炎のようになります。手、足にも赤く盛り上がった小さい発疹や水ぶくれができます。

さらにおしりやひざにもできることもあります。

口の発疹は軽い痛みをともないますが、手足の発疹は痛みやかゆみがありません。

爪が浮き上がったり、はがれ落ちることもあります。

発疹は3~7日で消失します。

軽い下痢症状をともなうこともあります。

ごくまれに心筋炎、脳炎、無菌性髄膜炎を起こし重症化することがあります。

 

治療・予防

ウイルスを抑える効果的な治療法はなく、症状をやわらげる治療です。

症状に応じて解熱鎮痛薬などを服用します。

口の中の痛みで飲食を控えるため、脱水症を起こすことがあります。軟らかな食べ物、牛乳など刺激の少ない飲み物を与えます。

4~5週間、便中にウイルスが排泄されるため、感染をひろめないよう手洗いやうがいをしてください。

他人の使用済みのタオルを使わない注意も必要です。

保育園では、おもちゃを共用しないようにします。

登園・登校の再開については医師の指示を受けるようにしてください。

 

参考・引用

http://medical.itp.ne.jp/shoujou-chekku/kodomo/teashikuchibyou/

(監修 岡田 郷先生)