心房細動

心房細動が起こると、心房の中の血液の流れに“淀み”が生じ、結果として血栓と呼ばれる血液の塊ができやすくなります。
この血栓が血流によって他の部位に運ばれ血管を詰まらせます。
最も詰まりやすい血管が脳の血管で、これが脳梗塞です。
ときには脳以外の四肢の血管や腹腔臓器の血管などに血栓が詰まることもあります。

( 心電図記録中に洞調律から心房細動への移行が偶然記録された自験例 )

 

 

(かなり専門的な知識を得ることが出来ます。アブレーションによる治療を希望される方は是非このサイトを読まれて主治医に疑問点を相談してみて下さい)
・不整脈の一種である心房細動の患者さんは非常に多く、65歳以上の高齢者の5%は心房細動といわれています。
・脳梗塞を合併するリスクがあり、治療を要する不整脈の一つです。

 

・日本循環器学会のガイドライン(カテーテルアブレーションの適応と手技に関するガイドライン)では「高度の左房拡大や高度の左室機能低下を認めず、かつ重症肺疾患のない薬物治療抵抗性の有症候性の発

 作性心房細動で、年間50例以上の心房細動アブレーションを実施している施設で行われる場合」となっ

 ている。

・国内のJ-Rhythm研究では治療に対する認容性はリズム治療が優れていることが示されている。

・発作性心房細動では上下肺静脈を一括隔離する方法(拡大肺静脈隔離)が一般的に行われている。持続

 性心房細動、左房拡大や左室機能低下を認める症例では、拡大肺静脈隔離に加えて種々の追加焼灼が工

 夫されているが、治療成績は左心房拡大や左室機能低下のない発作性心房細動に比べて劣っている。