唾石症

唾石症

どんな病気ですか。

唾液はあごの下にある顎下腺と、耳の前にある耳下腺、舌の下の舌下腺という唾液腺で作られ、口の中に分泌される。

この唾液腺に細菌や粘液などが核となってカルシウムが沈着して唾石という石ができる病気だ。

大きくなると、唾液の流れが唾石でつまり、食事中に唾液腺が腫れたり、痛みを感じるようになったりする。

数日で症状がなくなることもあるが、歯科口腔外科や耳鼻咽喉科の専門医を受診したい。

唾石が小さいほど、治療がしやすいからだ。

 

治療法は。

唾石ができた位置と大きさによって異なる。

ほとんどは顎下腺にでき、手前の方にできた場合には、口の中の粘膜を切って取り出すことができる。

一方、顎下腺の内部に唾石ができた場合には、皮膚を切って顎下腺ごと摘出することになり、傷痕が残ったり、顔面神経まひなどの後遺症が残ったりする危険性が高まる。

2014年度から内視鏡を使う方法が保険適用となった。

直径4ミリ程度までの場合は、顎下腺の出口から内視鏡を入れて、痛みや体への負担を少なくして唾石を取ることができる。

 

 

Q 唾液腺ごと切除しても大丈夫か。

A 唾液腺を出す顎下腺は二つある。

一つ取ると、唾液量が3分の1ほど減ることになる。

多くの場合は摘出しても問題ないが、年齢を重ねると唾液の量が減り、口の乾燥感が現れる。

 

高齢の方の摘出は慎重にして、治療法を主治医と相談するとよい。