機能性ディスペプシア

 

異常はないのに、胃が不快

機能性ディスペプシア(以下、FD)は、これまで慢性胃炎という病名で治療されていました。

しかし近年では、胃もたれなどの不快な症状があるのに、内視鏡検査などを受けても胃やその周辺に明らかな異常がない場合に、FDと診断するようになりました。


FDの主な症状

FDでは、食後に胃がもたれる、少しの食事で満腹だと感じる、みぞおちが痛む、みぞおちが焼けるような感じがする、などの自覚症状が、診断の基準になります。

それぞれの患者さんの、体の状態や感じ方により、不快な症状の種類が変わることもあります。

 

このような症状は、何らかの原因で、胃や十二指腸など消化に関わる内臓が正常に働かなかったり、過敏に感じるためにおこります。


生活習慣で改善されることも

FDの診断は、自覚症状が重要です。

受診した際は、不快な症状を、具体的に(いつ、どこが、どのように、どのくらいなど)医師に伝えてください。

 

治療の最大の目標は、不調により生活の質(QOL)が低下しないよう、症状をやわらげることです。

 

薬が用いられることもありますが、生活習慣を改善するだけで症状がよくなることもあります。

 

FDに好ましくない生活習慣

食習慣  脂っこいもの、甘いもの、刺激の多いものの摂り過ぎ 

     早食い            

     不規則な食生活(不規則な食事時間や回数、深夜に食事をする)


嗜好品  喫煙、

     過度なアルコール摂取


日常生活 過労、睡眠不足、ストレス、運動不足 



(慶応義塾大学病院消化器内科 鈴木秀和准教授)

出典

日医ニュース H27.8.5

機能性ディスペプシア

「ディスペプシア」とは、みぞおちの痛み・胃もたれ・吐き気など、胃・十二指腸の消化機能が低下しているように感じる症状を総称した医学用語です。

https://medicalnote.jp/contents/160424-001-ID

 

・ありふれた症状ですが、

● 6カ月以上前から断続的に症状がある

● 最近3カ月以内に上記の症状のうち一つ以上がある

● 内視鏡検査をしても胃潰瘍や激しい胃炎など症状の原因となる病気が見つからない

のいずれも該当する場はこの病気が疑われます。

 

この病気は、脳へのストレスが原因だと考えられています。