糖尿病とAGE

老化物質AGEと糖尿病

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・AGEとは、Advanced glycation end products(終末糖化産物)と呼ばれる物質で、代謝過程の最後で生じる、糖化した化合物。

化学的には、アミノカルボニル反応(メイラード反応)という、アミノ基をもつ化合物(タンパク質、アミノ酸など)とカルボニル基をもつ化合物(糖など)が非酵素的に縮合反応を起こす際に生成される物質のうちのひとつ。

 

・このアミノカルボニル反応(メイラード反応)は、生体内でも起こることが知られている。

当然、AGEも産生され、さらにこのAGEが活性酸素を生じ、老化や糖尿病をはじめとしたさまざまな疾患と関連していることが分かってきた。

 

・AGEが増加すると、体内のさまざまな組織・細胞に影響を与え、さまざまな病気(糖尿病・動脈硬化・アルツハイマー病・心疾患・呼吸器疾患・脳卒中など)の危険性が高まる。

 

・たとえば糖尿病においては、血液中に過剰に存在する糖と、血管壁や血中を遊離しているタンパク質のアミノ基の間でメイラード反応が起こり、AGE・活性酸素が発生し、血管壁を障害することが動脈硬化の進行において大きな役割を果たしている。

 

・アルツハイマー病において、アミロイドβタンパク(Aβ)が蓄積した周囲にAGEが存在していることも報告されることなどから、アルツハイマー病の進行と関連している可能性が指摘されている。

また、慢性気管支炎などの呼吸器疾患に関わっているという報告もある。

 

・AGEは体内でも発生するほか、食べ物にも含まれので、食事からの摂取も見逃せない。

糖尿病患者の食事においてAGE制限を行うと、体内のAGEレベルが著しく低下するという報告や、概ねAGE摂取量の6-10%程度が体内に保持されるという報告がある。

 

・AGEが増加する食物・・・

      プリンにかけるカラメルソース

  ホットケーキ

  たれをつけて焼いた肉

  焼き鳥

  から揚げ

       など

 

基本は高温調理するほどAGEが増加、電子レンジでの調理もAGEが増えるといわれている。

 

揚げ物・焼き物・とんかつ・ステーキ・焼き鳥・フライドポテトなどの、炭水化物やタンパク質を多く含み、かつ熱が加わっているような食品にはAGEが多く含まれる。

 

調理法としては

生 < 蒸す・煮る・炊く < 焼く・炒める < 揚げる

 

具体的には

水餃子 < 焼き餃子

しゃびしゃぶ < ステーキ

煮魚 < 焼き魚

刺身 < 煮魚

オムレツ < 目玉焼き

蒸しパン < パンケーキ

ハーブティー < スポーツドリンク

 

・たばこの煙にはAGEが多く含まれている。

 

直接たばこを吸わないことが何より大切である上、副流煙にもAGEが含まれているので要注意。