血糖値が高いとなぜいけないの?

糖尿病は”万病の元”

今やわが国の5人に1人が患者、またはその予備軍であるといわれている糖尿病ですが、食事や運動などの生活習慣に深く関係し加齢とともに発症しやすくなる2型糖尿病患者が大多数です。

2型糖尿病が発症し始める頃は、血糖が高めであるだけで

痛みなどの自覚症状はありません。

しかし血糖値が高くなり続けると身体中の血管に悪影響を及ぼし、さまざまな合併症を引きおこします。

 

 2型糖尿病の合併症

  ・小さな血管の合併症   

   糖尿病神経障害(足など)、糖尿病網膜症、糖尿病腎症

  ・大きな血管の合併症

   動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞

 

また、糖尿病になると、歯周病や骨粗粗症になりやすい、うつ的になりやすいという調査とともに、認知症やがんなどにかかる率も上がるという結果もあります。

糖尿病は”万病の元”なのです。

 

血糖コントロールで元気に長生き

空腹時採血では血糖は高くないものの、食後採血ではじめて血糖値が高いことが見つかる方(食後高血糖、血糖値スパイク)も2型糖尿病になりやすいことがわかっています。

女性では、妊娠中に妊娠糖尿病といわれた方が(妊娠女性の1割)、出産後は正常域に戻っても、将来2型糖尿病になりやすいことがわかっています。

 

誰にとっても日頃の血糖値の動きは重要な課題といえます。

健康診断などで指摘を受けた方は、食後血糖値を測定してもらうようにしましょう。

 

食生活や運動などの生活習慣や体重、血圧を見直し、元気に長生きしたいものです。

 

血糖値は自分で測れるの?

血糖値は1日の中で上下に変化します。

糖尿病の治療の種類によっては血糖自己測定機器で血糖を測ることが保険適用(コメント;具体的にはインスリン注射をされている方)となります。

それ以外の方は、保険は適用されませんが自費で測定することはできます。

 

血圧などと同じように、血糖値の変動や傾向を毎日自分でチェックすることで血糖コントロールがしやすくなります。

 

 

血糖自己測定機器による血糖値はかならず記録してください。どうして高くなったのか、どうして低くなったのか、かかりつけ医と一緒に検討することが大切です。