声帯ポリープ

声帯ポリープ

「ハスキーボイス」になったらご用心

カラオケ好きの人で、「声がかすれる」「ガラガラ声になった」「高い声が出ない」「声のツヤがなくなった」などの症状が3週間以上も続くようなら、声帯にポリープができている可能性がある。

 

声帯ポリープや声帯結節は、歌手やバスガイド、学校の先生や保母さんなど、いずれも大きな声をよく使う人に見られるが、最近はカラオケ好きの人にも多くなっている。

 

のどにはつらいカラオケのメドレー

声帯は、左右の粘膜をものすごい速さで振動させて声を出す。

連続して歌い過ぎたり、自分のキーに合っていない音域にまで無理して挑戦すると、声帯の粘膜にかなりの負担を強いることになる。

そのうえ、カラオケで歌いながらアルコールを飲んだりタバコを吸ったりすることが多く、これらが声帯ポリープを引き起こすもとになることも少なくない。

 

室内環境も問題だ。

エアコンによる空気の乾燥、換気不足のための空気汚染など、声帯にとって悪条件が重な

る。

こうした状況が続くと、声帯の粘膜内で血液の循環障害や小さな出血が起こったりする。そしてやがて、粘膜の表面がむくんでコブ、つまり声帯ポリープができるのだ。

 

無理な発声は禁物

声帯ポリープは、声の使い過ぎなど声帯に負担がかかってできる。

予防するためには、声帯を酷使しないこと(大声など無理な発声をしないことなど)が大切だ。

また、のどを刺激するタバコやアルコールを控え、きれいな空気のもとで歌うことを心がけよう。

小さいポリープは約3か月間、声の酷使を避けて様子を見る。

大きくて症状が強いとき、呼吸困難のおそれがあるときは手術が必要となる。

 

参考・引用一部改変

 

日医ニュース 第861号