前立腺肥大症
●前立腺の内腺が肥大し、膀胱の出口が圧迫され、尿の出が悪くなる
前立腺肥大症は、尿の出が悪くなる、男性の高齢者の病気です。
治療法としては、内視鏡手術やレーザー療法などのほか、薬物療法もあります。
患者さんにあった治療法を、医師とよく相談して決めることが大切です。
前立腺は、男性の膀胱の出口を取り巻くように存在し、その中心を尿道が通っています
。
前立腺は、精液に栄養を与えている器官ですが、加齢によって大きくなると言われています。
「前立腺肥大症」は、前立腺の内腺と言われる部分が肥大して大きくなり、その結果、膀胱の出口が圧迫されるために、尿の出や勢いが悪くなる病気です。
前立腺肥大症の患者さんは、50歳代では2%、60歳代では9%、70歳代では12%程度いるとされています。
高齢男性には、一般的な病気といえます。
患者さんは、「尿の出が悪くなった、夜中に排尿のためにたびたび起きる、残尿感がある」といった症状を訴えます。
●治療をするかどうかは排尿障害をどう感じているかがポイントの一つ
前立腺肥大症とは、前立腺が肥大しており、そのために排尿に関する様々な症状があり、尿の勢いが低下している状態を言います。
たとえ、前立腺が肥大していても、排尿に関する症状がなく、尿の勢いが衰えていない場合は、前立腺肥大症とは診断されません。
問診
1.残尿感
2.何度も排尿に行きたくなる
3.尿が途切れる
4.(排尿を)がまんできない
5.(尿の)勢いが弱い
6.(排尿するときに)いきむ
7.夜中に何度も排尿に起きる
・いつもある 5点
・2回に1回以上 4点
・2回に1回 3点
・3~4回に1回 2点
・5回に1回以下 1点
・全くない 0点
7項目の質問で点数(スコア)を出し判定します。
最高は35点で、合計が7点以下は「軽度」、8~19点が「中
等度」、20点以上が「高度」となります。
この問診による判定を参考にして、治療法が決まります。