インフルエンザ菌b型(ヒブ )ワクチン

インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン(不活化ワクチン)

○ インフルエンザ菌b型(Hib)感染症について

インフルエンザ菌、特にb型は、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などの表在性感染症の他、髄膜炎、敗血症、肺炎などの重篤な深部(全身)感染症を起こす乳幼児の重篤な病原細菌です。

 

わが国では、インフルエンザ菌b型(Hib)による髄膜炎は5歳未満人口10万対7.1~8.3とされ、年間約400人が発症し、約11%が予後不良と推定されています。

生後4か月~1歳までの乳児が過半数を占めています。

 

○ インフルエンザ菌b型(Hib)ワクチン(不活化ワクチン)

インフルエンザ菌は7種類に分類されますが、重症例は主にb型で発生するため、ワクチンにはこのb型が使われています。

このワクチンは世界的に広く使われており、わが国でも、平成20年12月に接種できるようになりました。

 

接種スケジュールは、生後2月頃から27日以上、標準的には56目までの間隔をおいて3回接種を行い、初回免疫終了後7か月以上、標準的には13か月までの間隔をおいて、追加で1回接種します。

 

医師が必要と認めた場合には、小児肺炎球菌などの他のワクチンと同時に受けることができます。

接種開始が7か月以上12か月未満の場合は通常初回免疫2回、追加免疫1回、接種開始が1歳以上5歳未満の場合は1回となります

 

副反応;

局所反応が中心で発赤44.2%、腫脹(はれ)18.7%、硬結(しこり)17.8%、疼痛5.6%、全身反応は不機嫌14.7%、食思不振8.7%、発熱2.5%などが認められています。

(2015年10月改訂添付文書)

 

参考・引用

名古屋市「予防接種と子どもの健康」2017年版