誤嚥性肺炎

・誤嚥性肺炎は、嚥下機能障害のため唾液や食べ物、あるいは胃液などと一緒に細菌を気道に誤って吸引

 することにより発症する。

 

・吐物を大量に吸引した場合には胃酸による化学性肺炎を起こすことがあり、メンデルソン症候群と呼ば

 れる。

・70歳以上の肺炎の約80%が誤嚥性肺炎。

(ドクター用)

・誤嚥性肺炎の治療としてよく用いられる薬剤は嫌気性菌に有効性の高いベータラクタム+ベータラクタマーゼ阻害薬、セフトリアキソン+クリンダマイシン/メトロニダゾール、クリンダマイシン単剤などです。

 

・メトロニダゾールは単剤で用いると失敗率が上がるので、併用が基本。

 

・市中感染例か医療施設関連例かによってグラム陰性桿菌の関与は変わってくる。

 

・グラム染色にてグラム陰性桿菌が多数認められ長期入院中の患者であれば、耐性のグラム陰性桿菌の関与も考えて、エンピリック治療としてはβラクタムに加えて、アミノグリコシドの併用なども考慮する。

 

治療期間は肺膿瘍や膿胸などの合併症が無ければ7 -14日程度で、合併症があれば、それに従った治療期間が必要になる。

(ドクター用)