当院は院内処方を行っています。
数多(あまた)存在する薬剤がある現在、安易に新薬に飛びつくのではなく、自家薬籠中の薬剤のみの処方を心がけています。
「100種類の限られた薬剤を熟知して処方するのが本当の名医である」といった趣旨の医科向けの本まで出版されています。
しかし、これを実際に実行するのは極めて難しいことです。
新規に新薬を採用する度(たび)に、今まで使い慣れた薬を不採用にする必要があるからです。
まさに「言うは易(やす)く行うは難(かた)し」です。
参考;「自家薬籠中」
自分の所有する薬籠の中にある物を指し、「いつでも好きなように使うことができる」「完全に手中にある」といった意味で用いられる表現。