カンジダ性食道炎
真菌の一種であるカンジダは、自然界では人体の皮膚、粘膜に広く存在しています。
この菌は、嫌気的条件下(空気にさらされていない)でよく増殖します。
カンジダの外酵素は宿主の細胞膜を溶解し、組織内へ侵入します。
しかし、宿主が正常の状態では感染は成立しないため、消化管カンジダ症になるには何らかの発病要因が必要です。
すなわち、
(1) 起炎菌の粘膜侵入性、腸管内の異常を招くような抗生剤、抗菌療法時、
(2) 免疫抑制療法やステロイド療法時、
(3) 誤った食事など、
により感染が成立します。
(3)の誤った食事とは、食物繊維の摂取不足や過剰な糖の摂取です。
このような食事は腸管内細菌叢のバランスを乱します。
また、食道カンジダは口腔内から移行する場合があります。食道壁の機械的、物理的な粘膜の損傷時にも感染が起こります。食道憩室や代謝性疾患、糖尿病などに合併することがあります。
食道モリニア症(食道カンジダ、カンジダ性食道炎)
https://health.goo.ne.jp/medical/10G11500
・アムホテリシンBのシロップ剤が有効。
食道にカビ!?食道カンジダ症の診断と治療
https://ameblo.jp/mentor-doctor/entry-12162326717.html
口腔カンジダ症・食道カンジダ症 口腔カンジダ症・食道カンジダ症
http://www.ushitani.com/health/2012/pdf/2012_09.pdf
口腔食道カンジダ症
http://hb.acc-info.jp/part2/no26.html
食道モリニア症(食道カンジダ、カンジダ性食道炎)
http://gooday.nikkei.co.jp/atcl/disease/160115000/
食道カンジダ症
http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/R1-4.pdf
食道カンジダ
https://fdoc.jp/byouki-scope/disease/esophageal-candidiasis/
食道カンジダ症の症例写真と解説
https://www.shukugawa-naishikyo.com/naisikyo/syokudokanjida.html
プロトンポンプ阻害薬を服用中にカンジダ食道炎を発症 した
3症 例の検討
https://www.jstage.jst.go.jp/article/gee1973b/42/9/42_9_1821/_pdf/-char/ja
コメント;
逆流性食道炎と食道カンジダ症は症状が似ています。
逆流性食道炎としてプロトンポンプ阻害薬を用いて治療して、かえって症状が強くなってしまった場合には食道カンジダ症の合併を疑う必要があります。
食道カンジダ症 免疫力低下、カビ増殖
https://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/iryo/hdr/20171106-19103.html
・自覚症状は、カンジダが少ないとほとんどありませんが、増加すると咽頭痛、嚥下障害、
嘔吐、胸焼けなどが起き、時に出血を来します。
・健常人でも検診時などに、食道壁にわずかなカンジダのコロニーが観察されることがあり
ます。
また、逆流性食道炎や胃潰瘍などで制酸剤を服用している患者さんにも時にみられます。
いずれもほぼ経過観察で良いようです。
また、気管支ぜんそくでステロイドの吸入薬を使用している患者さんでは、吸入後の口の
すすぎが不十分だと、咽頭や食道にカンジダの増殖が観察されます。