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新規糖尿病薬 イメグリミン

・2021年9月に、新しい糖尿病の飲み薬であるイメグリミン(商品名ツイミーグ)が発売され、2022年9月1日から、2週間の処方制限がなくなり、長期に処方ができるようになりました。このお薬は、ある製薬会社がメトホルミンの展開化合物を作っていたところ、その中で偶然にも、膵臓のβ細胞に作用し、特に食後のインスリン分泌を改善させる作用も持つ化合物が見つかり、世界で先駆けて日本で発売された新しいお薬です。

 

・イメグリミンの内服により、特に食後にインスリン分泌が改善し、食後の急激な血糖上昇が抑えられる。 お薬の投与前後でブドウ糖負荷試験を行うと、ブドウ糖内服後30分の血液中インスリン濃度が大きく改善している。 食後高血糖を改善し、その結果HbA1cが改善すると考えられている。

 

・日本人に多い、肥満ではない、インスリン分泌が弱いタイプの糖尿病に有効な可能性があり、メトホルミンのように、肝臓からの糖新生を減少させ、特に空腹時の血糖値を低下させる薬剤とは効果がかなり違う。

メトホルミンとの併用も可能。

 

・GLP-1受容体作動薬を使用中の場合ではあまり効果がなかったという報告がある。DPP4阻害薬使用中の患者さんでは十分な併用効果があるのに、GLP-1製剤の併用で効果が乏しかった原因についてはよくわかっていない。