治療抵抗性高血圧

治療抵抗性高血圧
十分な生活習慣の改善を行なうことが大前提になるが、作用機序の異なる3剤の降圧薬を適切に服用しても血圧が目標値まで下がらない高血圧症のこと。

2~3剤の降圧薬で降圧が不良だが上記の定義にあてはまらないもの、つまり適切な降圧薬の組み合わせでない場合などには「コントロール不良高血圧」という。
生活習慣の改善とは
食塩やアルコールなどの過剰摂取
肥満
服薬が規則正しくできていない
睡眠時無呼吸
血圧を上昇する可能性のある薬剤や食品の接種(消炎鎮痛剤、甘草を含む漢方薬、経口避妊薬、抗うつ薬
などを是正すること。

これらを修正することによって十分な降圧が得られることがあるので、やみくもに降圧剤を増やすのではなく、薬物治療中にも「生活習慣の改善」という原点に立ち返ってみる必要がある。

5剤以上の降圧薬を服用しても血圧が目標値にならない高血圧は「難治性高血圧」と定義される。
治療抵抗性高血圧や難治性高血圧は、臓器障害がすでに起こっている人を多く含むため、その対策は慎重に行う必要があり、厳格な降圧管理がより重要となる。

降圧が難しいだけに、その要因の特定が重要となるが要因が単一でないことも多いため、要因の特定はしばしば困難である。