上手な受診のしかた
医師の診断を受ける際のポイントのIつは「現在具合の悪いところをきちんと把握しておく」ことです。
どのような症状が、いつから現れ、それがどの程度で、どのように推移しているか、ということです。
すでに治療を受けているときには、どのような治療を受け、その結果はどうであったかなどについても、医師にわかるように説明すると診察がスムーズに運びます。
他の医療機関にかかっていた場合や現在かかっている場合には「おくすり手帳」や検査結果を持参ください。
これ以外にも、今までどのような病気にかかったことがあり、どのような治療を受けたかなどについてもきちんと説明することが大切です。
また、各職場や市区町村などで定期的に健康診断を受けた場合には、これまでの検査結果を持参することも忘れないでください。
再診の場合も診断が決まって治療を受けている場合には、受けた治療がどの程度有効であったか、特に薬物治療を行っている場合には、その薬が体に合っていて確かな効果が出ているか、副作用と思われる症状はないかも医師に教えてください。
これらによって、医師は治療を継続するかどうかを判断します。
また、初診で診断が確定せず、それを決めるために検査を行っている場合もあります。
その間、医師は対症療法(症状を治めるための治療)を行いますが、症状がなくな
ったからといって、病気が治ったと勘違いしないでください。
診断が決まるのは検査の結果が出てからのことです。
検査は、その目的、方法、手段、副作用などについて医師から十分な説明を聞き、納得したうえで受けることが大切です。
入院が必要となった場合は、各医療機関によって規則がありますから、必ず守るようにしてください。
診療に関しては、通常外来診療と変わるところはありません。
外来、入院とも医師対患者はなく、人対人という関係で、ともに病気を治そうとする共同体として医師にかかってください。
そうすれば自然によい関係になり、診断、治療もスムーズになります。
最後になりますが、医療提供側の職務を全うするように最大限の努力をしますが、受療側もよい患者を心がけてください。
そのことも「上手な受診」にとってとても大切なことです。