・この菌に感染している人が咳やくしゃみ、会話をした際に、菌が含まれたしぶきが口から飛び、これを近くにいる人が吸い込むことによって、ヒトからヒトへ感染を起こす(飛沫感染)。また、接触感染(菌の付着した手で口や鼻に触れ感染)や経口感染(食品を介して感染)によって、膿痂疹(とびひ)や食中毒の原因になることも報告されている。
・溶連菌による咽頭炎の症状としては、2~5日の潜伏期を経て、突然ののどの痛み、発熱、全身倦怠感、嘔吐等が現れる。
・合併症として、急性糸球体腎炎やリウマチ熱等を引き起こすこともあり、合併症を防ぐためにも、早期の診断・治療を受けることが重要となる。
・勝手に飲むのをやめたりせず、決められた期間にきっちりと飲みきることが大切。
・厚労省の「保育所における感染症対策ガイドライン」の中では、溶連菌感染症の治療時の登園再開の目安として、「抗菌薬の内服後24~48時間が経過していること」とあるが、病状により医師が感染のおそれがないと認めるまでは登園・登校停止の措置が必要と考えられる。
・溶連菌感染症と診断された場合は、医師の指示に従い、早期回復や合併症予防のためにも抗菌薬をきちんと服用し、ゆっくり休むようにする。家庭内感染を防ぐために、タオルの共有を避けたり、感染している者との接触をなるべく避けたり、子どもを看病する際には親がマスクを着用したりする等の工夫も心がける。