腎周囲炎
https://kotobank.jp/word/腎周囲炎-81894
腎臓の周囲を包んでいる腎周囲脂肪組織の炎症で,血行性の細菌感染,または腎盂炎や腎盂腎炎などが波及して起る。
悪寒戦慄を伴う高熱を発し,腎臓部に強い痛みを覚える。
腎周囲膿瘍を伴うことが多く,この場合,腎臓部は赤く膨隆し,強い圧痛がある。
しばしば吐き気,嘔吐などの腹膜刺激症状があり,炎症が腰筋に及ぶと,患側の下肢が痛みのために伸ばしにくくなる。
初期の診断は困難なことが少くない。
腎周囲膿瘍
https://www.hospita.jp/disease/4231/
(ドクター用)急性腹症のCT読影をスキルアップ! 腎臓の造影不良域から何を考える
https://www.yodosha.co.jp/rnote/gazou_onepoint/vol3.html
腎臓の痛み
https://nakamura-med.or.jp/publics/index/98/
・腎臓には痛みを感じる神経はない。
しかし、腎臓周囲を線維膜が覆っているため、これが拡張するために痛みが発生する。
また結石では、急激に陥頓した場合には尿管腎臓周囲に尿が漏れたりして炎症が起きるので、腎臓周囲炎を起こし痛みが発生する。
従って慢性的に結石が陥頓している場合は、激烈な痛みは発生しない。
また腎臓内に結石があっても尿の通過障害にならなければ痛みはない。
・腎盂腎炎になると腎臓自体に細菌がついて炎症を起こすので、腎臓が腫れなくても炎症が腎臓および腎周囲脂肪識に起きて痛みが発生する。
診察の時に同側の背部、または側腹部を叩くと痛みがある。
これを叩打痛と言う。
病変部位の診断の決め手となることがある。
また尿管結石が下降するとそれに伴い痛みが下方に推移することもある。
この痛みは尿管周囲の線維膜が拡張するために生じる。