抗生物質の服用により、ある種の菌が異常に増えて、大腸で感染、 炎症がみられる「 偽膜性大腸炎 」が引き起こされる場合があります 。
抗生物質を服用していて、または、飲み終わって数日経った後で、次のような症状がみられた場合には、放置せずに医療機関の相談ください。
一般的症状
「頻回に下痢がおきる」、「粘性のある便」、「お腹が張る」、「腹痛」、 「発熱」、「吐き気」、「便が臭い」など
偽膜性大腸炎
http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/H26-7.pdf
偽膜性大腸炎 対応マニュアル
https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1g05.pdf
薬剤性大腸炎 抗生物質による腸炎が増えている
https://medical.cat.eisai.jp/clinician/backnumber2/vol31/no327/pdf/sp04_327.pdf
クロストリジウム腸炎の診断と治療
http://hospinfo.tokyo-med.ac.jp/shinryo/kansen/data/04_cd_chouen.pdf
下痢性疾患・感染性腸炎
http://www.shizuoka-bk.jp/advice/detail.php?N=207
クロストリジウム・ディフィシル
http://www.kansensho.or.jp/sisetunai/2008_3_pdf/12.pdf
反復して再発する偽膜性大腸炎
http://www.jarmam.gr.jp/situmon/daicho_gimakusei.html
CDI(Clostridium difficile infection)
偽膜性大腸炎(ドクター用)
・腸粘膜に偽膜形成をみる抗菌薬起因性腸炎。
原因は抗菌薬投与により腸内細菌叢が変化し増殖するクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)などの菌毒素である。
・抗菌薬投与中に高熱,白血球増多がみられ,腹痛,下痢,血便など腸炎症状をともなえば本症が疑われる。
・黄色から緑色の炎症性膜様物が点状に大腸粘膜をおおい,ときに小腸にも及ぶ(偽膜性全腸炎)。
・大腸に好発し,とくにS状結腸・直腸に多い。
・原因抗菌薬の種類は多彩で,最初に本症との関連が指摘されたクリンダマイシン以外にもセフェム系剤や広域合成ペニシリンなど多数ある。
・本症は抗菌薬の経口投与,静脈投与いずれでもおこり,抗菌薬投与中止後に発症してくることもある。
投与中の抗菌薬を中止するだけで症状の軽快をみることもある。
・メトロニダゾール(metronidazole)とバンコマイシン(vancomycin)の経口投与が有効であるが,芽胞が残ると再燃がみられる。