POEMS症候群とは
https://www.kotsuzuishu.jp/series01/10q01.html
・POEMS症候群は、多発性骨髄腫と同じように、形質細胞(抗体を作る細胞)や、まれにB細胞に異常が起こり、腫瘍化する病気です。
しかし、多発性骨髄腫とは異なり、POEMS症候群では腫瘍化した形質細胞から血管内皮細胞増殖因子(VEGF;がん細胞などが新たに血管を作って増殖するのを助ける物質)という蛋白質が作られるのが特徴で、これがいろいろな症状を引き起こすのではないかと考えられています。
・多発性骨髄腫に合併することはほとんどなく、MGUSや形質細胞腫などの比較的良性の形質細胞の腫瘍に合併することが多い疾患です。
なぜ形質細胞の腫瘍にPOEMS症候群が合併するのかは解明されていませんが、形質細胞の腫瘍化にはMGUSや多発性骨髄腫と同様の機序が関与している可能性が推測されます。
・POEMS症候群の“POEMS”とは、この病気の代表的な5つの症状を英語であらわした時の頭文字を5つ並べたものです。
PはPolyneuropathy(多発性神経障害)
OはOrganometly(臓器腫大)
EはEndocrinology(内分泌異常)
MはM-protein(M蛋白血症)
SはSkin lesion(皮膚異常)
を意味しています。
なお、この病気を報告した研究者の名前をとって、Crow-Fukase(クロウ・深瀬)症候群、あるいは高月(たかつき)病と呼ぶこともあります。
なぜ形質細胞やB細胞の腫瘍にPOEMS症候群の5つの症状が起こるのかはわかっていませんが、血液中に増加するVEGFが何らかの働きをしていると考えられています。
また、キャッスルマン病という、これも原因不明のまれな血液疾患に合併しやすいことも知られています。
クロウ・深瀬症候群(指定難病16)
http://www.nanbyou.or.jp/entry/241
POEMS症候群
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/10-内分泌疾患と代謝性疾患/多腺性機能不全症候群/poems症候群
クロウ・フカセ(POEMS)症候群の新しい治療法
https://www.ho.chiba-u.ac.jp/frontier/frontier08.html
POEMS 症候群の新規治療の現状と今後の課題
https://www.neurology-jp.org/Journal/public_pdf/052110923.pdf
POEMS 症候群
https://trc-rad.jp/case/350/s8/350_8_2.html
内分泌障害を伴ったPOEMS症候群の1例
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/100/10/100_3038/_pdf