一過性脳虚血発作(TIA)

 一過性脳虚血発作とは、一時的に脳への血流が低下することで”しびれ”や”めまい”、運動障害、言語障害(呂律が回らない、言葉が出てこない)など脳梗塞と同じ症状を引き起こす病気のことです。症状は通常1時間以内に治まって後遺症や脳梗塞に特有なCT・MRIなどの画像所見を残さないのが特徴ですが、大きな脳梗塞を発症する前兆と考えられており、注意が必要な病気とされています。

これらの症状は5~10分ほど継続して消失するのが一般的で、1時間以内に消失することがほとんどです。しかし、一過性脳虚血発作を発症すると48時間以内に脳梗塞を発症することが多く,発症後90日以内に脳梗塞を発症するリスクは15~20%にも上るとの報告もあるため、発症原因を速やかに精査して治療を開始することが大切です。

 

一過性脳虚血発作は、大きく3つに分類されます。

・血栓性(含動脈原性塞栓性)

・心原性塞栓性

・血行力学性