(ドクター用)非貫壁性虚血(心内膜下虚血)
https://www.igaku.co.jp/pdf/1403_resident-02.pdf
・右冠動脈、左前下行枝、左回旋枝のどの冠動脈に狭窄が存在したとしても、ST低下はV4 ~V6誘導を中心に認める。
このため、STが低下している誘導から虚血責任冠動脈を推定することは難しい。
なぜ心筋虚血の部位にかかわらずST低下が V4 ~ V6誘導を中心に認められるのかについては正確な機序は明らかでない。
R 波の高さと ST 低下の程度 は比例関係にあるため、R 波の高い V4 ~ V6 誘導を中心に ST 低下を認めるという説もある。
(ドクター用)NSTE-ACS ACSの新診療ガイドライン
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/search?q=NSTEMI
・「不安定狭心症」と「NSTEMI」をひとまとめにしたNSTE-ACSの呼称が採用された。
・改訂GLでは
「ACSを示唆する症状を有する全ての患者に対し、心筋マーカーの変化パターンを見極めるために、受診時および発症後3時間後と6時間後にトロポニンⅠとTを測定する」
「発症後6時間以内の測定値が正常であっても、12誘導心電図(ECG)あるいは臨床所見の変化からACSの疑いが中等度~高度と判断される場合には、その後も追加のトロポニン測定を行う」
との推奨がいずれもクラスⅠ(エビデンスレベルA)で示された。
・「急性胸痛を有するがACSの可能性が低くトロポニン陰性の者、中でも女性には侵襲的治療戦略は推奨されない」との性差を考慮した項目が示された。
・禁忌がない限り全ての患者に対してアスピリンとP2Y12阻害薬〔虚血に基づく治療戦略ではクロピドグレルまたはticagrelorを最長12カ月、ベアメタルステント(BMS)または薬剤溶出ステント(DES)留置患者にはクロピドグレル、プラスグレル、ticagrelorのいずれかを12カ月以上〕の併用が推奨された(クラスⅠ,エビデンスレベルB)。
(ドクター用)80歳以上の冠動脈疾患、侵襲的治療 vs.保存的治療
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/archives/53402585.html
・80歳以上の非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)または不安定狭心症の高齢患者に対して、侵襲的な治療は保存的治療よりも複合イベントを減少し、治療戦略の選択肢として優れることが、非盲検無作為化試験の結果、明らかにされた。
ただし有効性は、年齢の上昇(クレアチニンおよび効果修飾を補正後)とともに漸減する。
(ドクター用)SMILE試験
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/search?q=NSTEMI
多枝病変を有するNSTEMI患者に対する心血管および脳血管の主要有害イベントの発生に関しては、単段階PCIによる冠動脈完全血行再建術が多段階のPCIに比べ優れていた。
(ドクター用)CHD再発予防の約半数は脂質管理不十分 EXPLORE-J
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/search?q=NSTEMI
米国や韓国では、NSTEMIがSTEMIを上回っている。
(ドクター用)日本のACS患者
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/search?q=NSTEMI
急性冠症候群(ACS)の中ではST上昇型心筋梗塞(STEMI)が減り、相対的に非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)が増加しているというのが世界的な傾向であり、韓国からもこれを支持する報告が発表されている(Am J Cardiol 2014;114:1817-1822)。
(ドクター用)NSTEMIにガイドライン推奨治療で生存率上昇
http://blog.livedoor.jp/cardiology_reed/search?q=NSTEMI
英国のコホート研究で、非ST上昇心筋梗塞(NSTEMI)患者にガイドライン推奨治療を全て行うと生存率が向上し、高リスクの患者ほど生存に対する有益性が長期に及ぶことが示された。